2008 6 月 | 今日の健康トピックス

飛蚊症:数個程度の浮遊物が見えるのは、生理的なものです

視野の中に、小さな泡のようなものが連なって見えたり、ふわふわした糸くずのようなものが浮かんで見える症状です。目の前に蚊が飛んでいるように見えるので、飛蚊症と呼ばれますが、原因は一般に硝子体の老化現象のためと考えられています。
硝子体は瞳の後ろにある水晶体のさらに後方にあって、眼球の内部の大部分を占めています。中身の大半は水分で、ゼリーのように固まっており、すぐ外側にある網膜を支え、外部からの衝撃によって網膜が傷つかないように保護する役目をしています。

ところが、年をとるにつれてこの硝子体の構造が次第に変化し、ゼリーのように均一でなくなり、一部が水分と線維質に分解してしまいます。そして、その線維が硝子体の中にフワフワと浮き、それが網膜に影を映すため、目には糸くずのように見えるのです。

こうした変化は、男女とも40歳を過ぎたころから始まり、50歳代から60歳代にかけて、かなり多くの人にみられます。強い近視の人では、もっと若いときからもみられます。したがって、数個程度の浮遊物が見えるのは、生理的なものですので、あまり心配することはありません。

しかし、注意しなければならないのは、飛蚊症が網膜剥離ぶどう膜炎などの前触れとして起こる場合です。硝子体は老化によって少し縮まります。
そのとき網膜から剥離(硝子体剥離)することがあり、その際、やはり視野の中にちらちらしたものが見えます。人によってはやがて網膜に孔があき、そこから硝子体液がもれ、網膜剥離が起こることがあるのです。老化とは関係なく起こる網膜剥離の場合にも、同じような症状が現れます。

このように、他の病気の前駆症状として起こる飛蚊症と、単なる生理的なものとは、自覚症状だけからは区別ができません。いずれにしても症状が現れたなら、一度眼科を受診するようにしましょう。

メタボ健診の関心は高まるも、自治体の財政は逼迫

国内のブログ記事を対象に、体験型ギフト販売の大手「GIFCOM」が行なった調査によると、「メタボリックシンドローム」や「メタボ健診」などの健康関連キーワードを含むブログが急増したそうです。

同調査によると、「健康」というキーワードは昨年同期に比べてやや減少傾向が見られたそうですが、「健康診断、人間ドック」および「メタボリックシンドローム」という単語がブログに登場する度合いは急増していたそうです。特に後者の場合は前年同期に比べて2倍以上の伸びを記録しました。

また、4月から40~74歳の保険加入者を対象とした「特定健診・保健指導」がスタートしたのを受け、これらに関する記事は前年同期に比べて約60倍と飛躍的に増加しました。そのほか増加が著しいキーワードとしては「加圧トレーニング」「歩数計」「糖質ゼロ」などが確認されたそうです。生活者の関心がメタボ対策など予防分野に広がっているということですね。

ただし、メタボおじさんや企業の関心とは裏腹に、メタボ健診を実施する自治体は少し違った角度からこの制度を見ているようです。というのも、健診の費用の1/3は国と県が補助する仕組みになっているのですが、補助が少ないために実費に届いていない、つまり赤字となる自治体が全体の8割も占めており、そのため、がん検診や人間ドック受診者への補助削減、メタボ健診の対象外の40歳未満の健診の縮小など、ほかの分野への支援ができなくなっているためです。

さらに、メタボ健診は、受診率などの目標を達成できない場合、後期高齢者医療制度への拠出金が増額されるが、「達成可能」としている自治体は1割程度とされ、目標達成が不可能となった場合は多くの自治体が保険料を上げざるを得ないと考えられています。

制度がスタートして半年もたっていませんが、近いうちに何らかの見直しを迫られるかもしれませんね。

網膜や視神経、硝子体に異常がないかを調べる眼底検査

瞳孔から入った光が突き当たる眼球内の奥の部分を「眼底」といいます。眼底検査では、瞳孔から光を入れて眼球内をのぞき、網膜や視神経乳頭、血管の状態、出血などを調べます。眼の病気のほか、動脈硬化、糖尿病などが原因で、眼底に異常が現れることもあります。

眼科の病気では、緑内障が疑われる人の発見が特に重視されています。眼圧が正常範囲内でも発症する「正常眼圧緑内障」を早期発見するためには、眼底検査で視神経乳頭の所見が決め手になります。
眼底検査の主な所見としては、次のようなものがあります。

視神経乳頭陥凹
眼底には、視神経が網膜から脳に向かって出て行く部分があり、これを視神経乳頭といいます、この部分がへこんだ状態になるのが視神経乳頭陥凹です。緑内障では、視神経が萎縮して、視神経乳頭の部分がへこんできます。緑内障の診断上重要な所見で、眼底検査でこの所見があれば、眼圧が正常範囲内でも、眼科で精密検査を受ける必要があります。

眼底出血
網膜の血管から出血が起こるもので、外傷や目の病気が原因のこともありますが、多いのは、糖尿病や高血圧などの全身の病気が原因となっているものです。

網膜剥離
10層から成る網膜の、一番外側の網膜色素上皮と9層の神経網膜との間に水分がたまり、神経網膜が色素上皮から剥がれるのが網膜剥離です。放置すると、剥離部分が次第に広がって、視力や視野の障害が起こってきます。

糖尿病網膜症
糖尿病による眼底変化は、初期には網膜の小さな出血や白斑、浮腫などですが、進行すると、もろくて破れやすい新生血管が破裂して大出血を起こしやすくなり、視力障害につながる硝子体出血や網膜剥離が起こることもあります。糖尿病網膜症は日本では成人が失明する第一の原因ですが、初期には自覚症状がなく、眼底検査を行わないと見つかりません。糖尿病の治療を行っていても、眼科で検査を受けていないと、気づかないまま進行していることがあるので注意が必要です。

緑内障の発見を目的とした眼圧検査

眼球の内圧を「眼圧」といい、それを測定するのが「眼圧検査」です。おもに緑内障の発見を目的として行われます。健康診断では、空気を角膜に向けて噴射し、角膜の一定面積をへこませるのに要する時間から眼圧を測定する「空気眼圧計」を用いるケースが多くなっています。

目に空気が吹き付けられた感じがするだけで、痛みもなく、すぐに終わるのが長所ですが、脈拍の影響を受け、測定値が一定しないという短所もあるため、複数回測定して平均値をとるのがよいとされています。

これに対し、眼科での検査では、通常、接触型の「ゴールドマン圧平眼圧計」が用いられます。精度が高いのですが、器具が角膜に直接触れるため点眼による麻酔が必要という難点があります。

一般に10~21mmHgが正常眼圧とされ、21mmHg以上であれば「高眼圧」と判定されています。高眼圧であれば必ず緑内障というわけではありませんが、高眼圧の人では一定の割合で緑内障になるので、眼底検査視野検査などの精密検査を受ける必要があります。
ただ、日本人には、眼圧が正常範囲内なのに緑内障を発症する「正常眼圧緑内障」が多いことがわかっています。したがって、眼圧だけでは、緑内障の診断はできません。

正常眼圧の基準値を見直す必要も指摘されており、最近では、20mmHgでも精密検査が必要とされることもあります。眼圧が高く、眼底検査で視神経乳頭の陥凹もみられる場合は、緑内障が強く疑われます。

メラノーマの治療

メラノーマと診断された場合は、その進行度に合わせた標準的な治療が行なわれます。治療の基本は、がん細胞を全て取り除くことです。

メラノーマは、病変部のみを取り除くと、その周囲に再発しやすいので、範囲を広げ、病変部の周囲約2~3cmまで、取り除きます。広い範囲を切除した場合は、太ももなどの皮膚を移植することもあります。

また、再発や転移を防ぐため「術後補助療法」が行なわれます。転移は、がん細胞や血液リンパ液の流れに乗って移動することで起きます。
そこで術後療法では、主に血液を介した転移を防ぐための抗がん剤と、リンパ液を介した転移を防ぐためのインターフェロンβ(ベータ)が併用されます。

メラノーマの診断方法

初期のメラノーマは、外見がしみやほくろと似ていますが、徐々に「色が濃くなる」「色にムラができる」「大きくなる」「形がいびつになる」などの変化が起こります。
医師でも、ほくろか初期のメラノーマかの見分けはつけにくく、以前は細胞を採取して病理診断の上鑑別を行なっていました。

しかし、最近はダーモスコープという拡大鏡でほくろか初期のメラノーマかを見分けられるようになっています。

皮膚には、丘のように盛り上がっている部分があり、丘十日の間は溝のようになっています。ほくろは、主に溝の部分の舌にある細胞に色素が沈着してできます。これに対し、メラノーマは、主に丘の部分の下の細胞ががん化して色素が沈着します。

ダーモスコープで皮膚を拡大すると、溝の部分と丘の部分のどこに色が付いているかがわかり、病理診断しなくても、初期のものなら鑑別ができるようになりました。
ダーモスコープによる診断は、特に皮膚の丘の部分と溝の部分がはっきりしている手のひらや足の裏の場合に有効でうs。

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