生活習慣病 | 今日の健康トピックス - Part 2

20歳代の発症も珍しくなくなった「痛風」とは?

痛風は、高尿酸血症が原因で起こります。これは、尿酸の血中濃度が異常に高くなる病気です。痛風で関節が痛んだりするのは、関節内滑膜に蓄積された尿酸結晶が各種の原因で滑膜から関節内に脱落して炎症が起こるためです。

痛風高尿酸血症は、戦後の食生活の欧米化にともなって増えてきました。とくに、低エネルギーの食事から高エネルギーの食事へと変化したことが、主な増加の原因です。飲酒量が増加したことも大きくかかわっています。

そのため、痛風は糖尿病などとともに「ぜいたく病」といわれたこともありましたが、そのような食習慣が一般化した現在では、生活習慣病の一つとみなされています。また、かつては50歳代の発症がふつうでしたが、今日では20歳代の発症も珍しくなくなっています

痛風になると、足などの関節がはれあがり、「風が吹いただけでも痛む」といわれるほどの激痛がやってきます。発症当初から痛みは激烈ですが、1~2週間でいったん収まり、鎮静化します。しかし、放置しておいたのでは治らず、しばらくすると再び激痛の発作が起こるようになります。

再発作を起こしたときには、痛む関節の数が増えていたり、大きな関節が痛むようになることが多く、放置していると慢性化します。慢性化すると、間接が曲げにくくなったり、関節部や軟骨などに結節(こぶ)ができることがあり、腎臓にも障害が起こります。

中性脂肪値を下げるには生活習慣の改善が基本です

血液中に含まれる脂肪は、コレステロールと中性脂肪、遊離脂肪酸、リン脂質に分類されます。また、それを運搬するリポたんぱくにもいくつかのタイプがあります。それらの血液中の脂肪やリポたんぱくの量が多い状態を、「高脂血症」と総称しています。高脂血症のうち、中性脂肪の量が多いケースを「高中性脂肪血症」といいます。

ほとんどの高中性脂肪血症は食べ過ぎや運動不足、飲酒、肥満などが原因で起きているので、それらの是正が数値を適正にするためには欠かせません。生活習慣を改善するだけで、中性脂肪値が下がるケースはよくあります。

まず摂取エネルギーを是正することが基本です。炭水化物や脂肪が多く含まれる食品は高エネルギー食品ですから、その摂取量を適切なレベルに抑えることがポイントになります。
また、飲酒が原因で高中性脂肪血症になった人の場合は、禁酒しただけで1ヶ月もしないうちに数値が下がってきます。これは男性に多い傾向です。
女性に多いのは、お菓子や果物などの甘味の取りすぎです。間食やデザートを我慢するだけで、数値が大幅に改善するケースがよくみられます。

運動で消費できるエネルギーは思ったほど多くありませんが、毎日運動する習慣があると、エネルギーを蓄積しない体に少しずつ変化していきます。ウォーキングなどの強い過ぎない有酸素運動がおすすめです。運動をする時間が取れない人は、できるだけ車やエレベーターを使わずに歩くことからはじめましょう。目標は、1日1万歩です。

ただし、日ごろ運動していない人や、既に血管に障害がある人が急に運動すると、思わぬ事故を招く恐れがありますから、事前に主治医の指導を受けるようにしましょう。

油断禁物?痩せている人も生活習慣病のリスク

4月よりメタボ健診(特定健康診査)がスタートし、メタボまたはその予備軍と診断された人には生活習慣の改善のための保健指導が行われています。ウエストの基準として男性が85センチ、女性が90センチという数値が設けられており、数値がこれ以下の場合、あるいは肥満でないと診断されれば、この指導は行われません。

しかし、太っている人だけが生活習慣病のリスクが高いと考えるのは早計のようです。大阪府立大総合リハビリテーション学部の今木教授(栄養療法学)らのグループが、過去に住民健診を受けた6万人の健診結果を分析したところ、メタボ体型のひとだけでなく、痩せている人も心筋梗塞などの生活習慣病になる危険があることが判明したそうです。

心筋梗塞との関係が指摘されているタンパク質「CRP」と、メタボ健診の診断項目である、肥満度、血圧、血糖、脂質との関係を調べたところ、これらの2項目以上が、メタボの基準を上回っている人の割合は、CRPの高い人では、低い人より1.7倍ほど高いという結果になりました。

そして肥満度についてですが、男性では、「やせ」の人でもCRPが高い傾向が示されており、CRPが高かった人の割合は、適正体重では18.2%なのに対し、肥満が21.9%、やせが27.7%と痩せている人がワーストになっています。自分は太っていないから大丈夫と考えないで、むしろ自覚症状が全くないだけにより注意することが必要かもしれません。

遺伝や加齢、ストレスによる本態性高血圧

高血圧といわれる人の多くは、血圧が高いだけで、ほかの検査を受けても異常が見られません。こうしたタイプの高血圧を「本態性高血圧」といいます。原因ははっきりしていませんが、家系的な体質や、加齢による血管の老化、ストレスなどの環境的要因などが関係していると考えられています。

本態性高血圧には遺伝的要素が強く、家族に高血圧の傾向があると体質を受け継ぎやすいことがわかっています。ただ、家系的遺伝があるとしても、必ず高血圧になるとは限りません。食生活を工夫したりストレスをためないように心がければ、遺伝素因のない人と同じように血圧を適正にコントロールできます。

この高血圧は良性ですが、異常な高値が長期間続くと、心臓や脳、腎臓にも負担がかかってきます。高齢になると、血管が老化して収縮期血圧が上昇してきます。高血圧が引き金となって、脳出血などを起こす例も少なくありません。生活習慣の改善を行っても高い場合は、降圧薬による治療が必要です。

血糖値をコントロールするポイント

1.食生活を改善する
糖尿病の治療は、食事療法と運動療法、薬物療法を基本にして進めます。このうちでもっとも大切なのは食事療法です。食事の習慣を是正しなければ、糖尿病の治療は成功しません。
基本は、食事の量を適正にして、栄養のバランスに気をつけることの2点です。糖尿病になる人のほとんどが過食傾向にあるのでそれを是正し、肥満があればそれを解消することが、血糖値を正常化するために重要です。

2.運動する習慣をつける
運動不足も、糖尿病の発症に大きくかかわっています。当然、その是正は糖尿病の治療に役立ちます。運動の目的は、体の組織のインスリン感受性を改善することです。
糖尿病の治療に役立つのは、ウォーキングやジョギング、サイクリング、水泳など、酸素を十分に供給しながら行う持続的な運動(有酸素運動)です。できれば1日のうちのどこかで時間をとって行うのが望ましいのですが、回数を分けて行ってもOKです。

3.感染症に注意する
かぜなどの感染症は、血糖値を不安定にする恐れがあります。血糖のコントロールがうまく行っていない人ほど抵抗力が低く、しかも治りにくい傾向があります。
特に高齢者の場合は、かぜをきっかけで血糖値が急上昇し、脱水症状が高じて昏睡に至る恐れがありますから、注意が必要です。

4.精神的なストレスを減らす
ストレスがきっかけで糖尿病が発症するケースが少なくありません。当然、血糖値を不安定にする要素になります。なかなか難しいことですが、努めて心の緊張をほぐすようにしましょう。

糖尿病の3大合併症:神経障害、網膜症、腎症

糖尿病が怖いのは、血管を傷めるからです。とくに毛細血管を傷めるのが特徴で、その結果として糖尿病神経障害、網膜症、腎症(糖尿病の3大合併症)になりやすく、いろいろな病気が合併していきます。

三大合併症のうち最も早く現れるのは、糖尿病神経障害です。自律神経にも末梢神経にも障害が現れます。具体的な症状としては便秘や下痢、排尿困難、立ちくらみ、インポテンツ(以上は自律神経系)、手足のしびれ、冷えや痛み(以上は末梢神経系)などです。

網膜症は、目の奥の網膜の毛細血管が破れて眼底出血を起こし、硝子体出血や網膜剥離に至るものです。成人の失明率の第1位となっています。

腎臓の毛細血管に障害が生じると濾過機能が低下し、有害物質が体内にたまるようになります。これが糖尿病腎症です、このために毎年新たに12000人が、1週間に3日、4時間の人工透析を余儀なくされるようになります。

糖尿病の合併症は全身に及びます。たとえば、足の壊疽は小さな傷でも抵抗力が衰えているために化膿し、痛みを感じにくくなっているために十分な治療もされないまま、どんどん悪化していきます。
合併症のすべてが同時に起こるわけではありませんが、糖尿病が放置されていればいるほど、多くの合併症に悩まされることになります。

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