生活習慣病 | 今日の健康トピックス

メタボ健診の関心は高まるも、自治体の財政は逼迫

国内のブログ記事を対象に、体験型ギフト販売の大手「GIFCOM」が行なった調査によると、「メタボリックシンドローム」や「メタボ健診」などの健康関連キーワードを含むブログが急増したそうです。

同調査によると、「健康」というキーワードは昨年同期に比べてやや減少傾向が見られたそうですが、「健康診断、人間ドック」および「メタボリックシンドローム」という単語がブログに登場する度合いは急増していたそうです。特に後者の場合は前年同期に比べて2倍以上の伸びを記録しました。

また、4月から40~74歳の保険加入者を対象とした「特定健診・保健指導」がスタートしたのを受け、これらに関する記事は前年同期に比べて約60倍と飛躍的に増加しました。そのほか増加が著しいキーワードとしては「加圧トレーニング」「歩数計」「糖質ゼロ」などが確認されたそうです。生活者の関心がメタボ対策など予防分野に広がっているということですね。

ただし、メタボおじさんや企業の関心とは裏腹に、メタボ健診を実施する自治体は少し違った角度からこの制度を見ているようです。というのも、健診の費用の1/3は国と県が補助する仕組みになっているのですが、補助が少ないために実費に届いていない、つまり赤字となる自治体が全体の8割も占めており、そのため、がん検診や人間ドック受診者への補助削減、メタボ健診の対象外の40歳未満の健診の縮小など、ほかの分野への支援ができなくなっているためです。

さらに、メタボ健診は、受診率などの目標を達成できない場合、後期高齢者医療制度への拠出金が増額されるが、「達成可能」としている自治体は1割程度とされ、目標達成が不可能となった場合は多くの自治体が保険料を上げざるを得ないと考えられています。

制度がスタートして半年もたっていませんが、近いうちに何らかの見直しを迫られるかもしれませんね。

肥満発症のメカニズム

食べ過ぎて、摂取した余分なカロリーを蓄積するために、体内の脂肪細胞にためる脂肪の量が増え、それぞれの脂肪細胞が太り、肥満の状態になります。脂肪の貯蓄量が増え、脂肪細胞の大きさが170%を超えると、脂肪細胞の数も増え始め、肥満はさらに進みます。

脂肪細胞に溜め込まれた脂肪の量は減らすことができても、いったん増えた脂肪細胞の数は減ることはありません。また、食べ過ぎ以外にも、次のような因子が重なり合うことで、さらに肥満は加速しやすくなります。

インスリン過剰分泌
血糖値を下げるホルモンであるインスリンは、肝臓や筋肉中のグリコーゲンを脂肪に変えたり、ブドウ糖から脂肪酸を作る酵素を活性化し、中性脂肪に変えたりする反応を促進します。そのため、インスリンの過剰分泌は、内臓や皮下に脂肪を貯め肥満の原因となります。

食欲を調節する生理活性物質の減少
γ-リノレン酸は食べたものを燃焼させるはたらきを促し、食欲をコントロールする作用があります。γ-リノレン酸の濃度が低下する要因として、加齢、女性の整理前後、飲酒、ストレス、細菌感染、発がん物質、栄養素の不足があり、過食の一員となります。

代謝の障害、酵素の活性度の低下
脂肪を燃焼させたり、貯蓄、分解する過程を調節したりする酵素の障害も肥満の原因となります。例えば、脂肪酸をミトコンドリアに運ぶためのアシルカルニチンを生成するはたらき、脂肪酸を脂肪組織に運び脂肪化するはたらきを活性化する酵素の調節機能などに関与します。

エネルギー消費の低下
基礎代謝の低下、運動不足、食事を素床吸収するためのエネルギー不足、褐色脂肪細胞から生成される熱量の低下などにより、エネルギー消費は低下します。

メタボリックシンドロームの診断基準

メタボリックシンドロームの判定にはいくつかの検査を行う必要があります。日本の基準は、原因は内臓脂肪の蓄積であるという考えで策定されており、ウエスト周囲径が必須条件となっています。

ウエストが一定の基準を超え(男性 85cm以上 女性 90cm以上)、かつ以下の危険因子が2個以上ある場合をメタボリックシンドロームと判定します。

中性脂肪値 150mg/dL以上 HDLコレステロール値 40mg/dL未満のいずれか、又は両方

最高血圧 130mmHg以上 最低血圧 85mmHg以上のいずれか、又は両方

空腹時血糖値 110mg/dL以上

2008年度から40~75歳未満の方は誰でもメタボリックシンドロームの健診(特定健診)を受けることができるようになりました。

メタボリックシンドロームの根本原因は内臓脂肪

循環器疾患の危険因子である高血圧高脂血症糖尿病などは、同じ人に同時に出現することが多く、これらの共通原因を明らかにすることができれば、それこそが循環器疾患の最大の要因ということになります。

従来から肥満者にはこれらの危険因子が合併しやすいことが知られていました。最近の研究から、単なるカロリー貯蔵庫と考えられていた脂肪細胞がさまざまな物質(サイトカインと総称されます)を分泌していることがわかってきました。

サイトカインは糖や脂肪の分解、血圧の調整に大きな影響を与えていますが、特に内臓に過剰な脂肪が蓄積するとサイトカインの異常分泌が置きやすくなります。
その結果、血糖値を下げるインスリンというホルモンの効きが悪くなり、最後には高血圧や高脂血症、糖尿病を引き起こしていしまいます。

このような状態をメタボリックシンドロームと呼びます。すなわち内臓肥満を原因として起こる高血圧、糖尿病、高脂血症などを一つの疾患単位としてまとめたものがメタボリックシンドロームなのです。

メタボリックシンドローム予防のポイント

メタボリックシンドロームは突然出現した新しい病気ではありません。原因までさかのぼって複数の病気をまとめたと考えましょう。今まで高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満などといわれたいた人は、これからはメタボリックシンドロームという一つの病気ですんでしまいます。

そして今までは、病気を予防するための生活習慣の改善方法も病気別に提示されていました。しかし、ウエストサイズが気になる人は、今日からそれを減らすことが第一の目標となります。鍵となるのは運動と食事です。

運動というと誰でも思いつくのはウォーキングです。もちろんそれは重要ですが、意識してウォーキングをしているとき以外はほとんど体を動かさない人も多いと思います。
家事や趣味で体を動かしている時間も広い意味では運動になります。何でもいいのでこまめに体を動かしましょう。また、軽めの筋トレなど筋肉をつけて基礎代謝を増やす運動も有効です。

食生活は健康づくりのために非常に重要ですが、自分がどれくらい食べているかはわかりにくいものです。きちんとした栄養調査には非常に時間が掛かります。

生活習慣病予防のための正統派の栄養指導は、栄養バランスの凹凸を見直していくのが主流ですが、メタボリックシンドロームの場合、まずみるのは凸だけ、すなわち食べ過ぎている部分だけを注目します。
最も簡単なのは周りの人と見比べて食べ過ぎないようにしておくこと、間食と夜食を減らすことです。これだけでも効果が出ると考えられます。

高脂血症の最大要因は「脂肪」です

高脂血症は、油のとりすぎが大きな原因です。しかし、油がすべて悪者というわけではありません。なかには血中コレステロールを下げるはたらきをするものものあります。
料理で使う油や食品に含まれている脂肪などは、脂肪酸で作られています。その脂肪酸は、「不飽和脂肪酸」と「飽和脂肪酸」の2つに大別され、体内でのはたらきも異なります。

不飽和脂肪酸は、植物や魚の脂に多く含まれています。これはさらに「一価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」の2種類に分けられます。

一価不飽和脂肪酸の代表的なものとして、オレイン酸があります。オレイン酸には悪玉のLDLコレステロールを下げ、善玉のHDLコレステロールは下げない作用があり、近年大変注目されています。オレイン酸を多く含むものにはオリーブ油、なたね油があります。
一価不飽和脂肪酸は、酸化されにくく、動脈硬化を促進する過酸化脂質が生じるのを抑えるといった長所があります。

多価不飽和脂肪酸には、リノール酸α(アルファ)リノレン酸があります。リノール酸は、植物の油脂に含まれています。リノール酸には、LDLコレステロールを減らし、赤血球の流動性を高める働きがあります。ただしとりすぎると善玉のHDLコレステロールも下げてしまうという欠点があります。

αリノレン酸には、イコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)などがあり、主に魚介類に多く含まれています。EPAやDHAは、肝臓での中性脂肪の合成を抑え、血液中の中性脂肪を選らす効果があります。
さらに、血小板が凝集するのを抑えるため、血栓をできにくくします。この血栓は心筋梗塞や脳血栓などの原因となるものです。

飽和脂肪酸は、室温では固体の形をとり、ラードやバターなどに多く含まれます。飽和脂肪酸をとりすぎると、肝臓でLDLコレステロールが処理されにくくなり、その結果、血液中のコレステロールを増加させます。

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