40歳を超えたら大腸がんの定期検査を
大腸がんを早期発見するには、大腸内視鏡検査がもっとも有効です。がん年齢といわれる40歳以降は、定期的に大腸内視鏡検査を受け、大腸の状態やポリープの有無をチェックしておくのが望ましいでしょう。

とはいえ、検診目的で人間ドックや病院で大腸内視鏡検査を受けると、健康保険の適用外となるなめ、1回2万5000~3万円程度の費用が掛かります。また、仕事に忙しく、とても時間が作れないという方も多いと思います。
そこで、これといった自覚症状のない場合は、まず便潜血検査をうけるのがよいでしょう。この検査なら、自治体や企業の集団検診に組み込まれていますから、申し込めば簡単に受診できます。決められたとおりに便を採取して送るだけですから手間も掛かりません。
近年では、採取した便を郵送すると、結果が送られてくる民間の郵送検診も普及しているので、これを利用してみるのもよいでしょう。
毎年1回、定期的に便潜血検査を受けていれば、がんを早期に発見する確率が高くなります。また、進行した状態で見つかるという事態も避けられます。そして3~5年に一度は、人間ドックなどで大腸内視鏡検査を行ないます。
40歳を超えると大腸がんのリスクが高くなります。便潜血検査と大腸内視鏡検査という有効な2つの検査をサイクルで組み合わせれば、たとえがんになっても、早期発見が可能です。
BMI指数と大腸がんの関係
肥満度の判定方法として一般的に用いられているBMI指数(体重kg ÷ 身長m ÷ 身長m)は22.0が標準値とされ、統計的にみていちばん病気にかかりにくい体型とされています。

厚生労働省の研究班が40~69歳の男女10万人を対象にBMI指数と大腸がんの関係を調査したところ、BMI指数が27以上30未満の人の大腸がんリスクは、25未満の人の1.4倍も高まり、30以上では1.5倍まで上昇するということが明らかになりました。
逆にいえば、大腸がん、動脈硬化、心臓病、脳卒中などの生活習慣病のリスクを減らすことができるわけです。
ダイエットの方法には、食べる量を抑える「摂取エネルギー抑制型」、からだを動かすことで脂肪を燃やす「消費エネルギー促進型」、これらをミックスした「併用型」があります。
なかでも、規則正しい生活、栄養バランスの取れた食事、適度な運動、ストレス解消を取り入れた併用型に、サプリメントなどを組み合わせ、効果的に痩せるのが理想的です。
ピロリ菌はやっぱり胃がんの原因に
健康志向が高まる中、食品・飲料メーカーもあの手この手で新製品を出していますが、その中でも最近ホットな市場となっているのが、胃潰瘍や慢性胃炎の原因となるヘリコバクター・ピロリ菌をやっつけようという乳製品(ヨーグルトなど)ですね。

ピロリ菌の祖先は深海底の熱水噴出口付近に生息する特殊な微生物で、光合成が不可能な暗黒下でも硫黄や水素をエネルギー源に有機物を作り出すという「こち亀」の両さんなみの生命力の持ち主です。祖先がこんなんだったら、胃酸の中でも繁殖できるのもうなずけます。
このピロリ菌、先述の胃潰瘍や慢性胃炎のほかに、胃がんの原因にもなると長い間言われ続けていたのですが、今年になって初めて動物実験でその説が確認されました。北海道大の畠山昌則教授の研究チームが、マウス実験によってピロリ菌が作り出す「CagA」と呼ばれるたんぱく質が、胃がんの引き金になることを発見しました。
研究チームは、全身の細胞でCagAを作るよう、受精卵の段階で遺伝子操作したマウスを222匹作ったところ、うち2匹は約1年半後には胃がんを、4匹は小腸がんを発症しました。さらに、17匹が白血病などの血液がんを発症し、CagAが胃がん以外にも関係する可能性も浮かんだ。一方、通常のマウス100匹も観察を続けたが、がんは発症しなかったそうです。
ピロリ菌に感染した人すべてが胃がんになるわけではありませんが、感染率は40歳以上では50~80%以上と年齢とともに高くなりますし(井戸水を飲んでいたことと関係ありという説があります)、名古屋大学の浜島信之教授らによる研究では、日本人はヘリコバクター・ピロリ菌に感染すると胃がんになりやすい体質であることも、明らかにされています。
気になる方は病院でのピロリ菌検査を受けてみてはどうでしょうか。僕は強烈な胃痛に襲われたときに、紹介書を書いてもらって、日赤でピロリ菌の呼気検査というのを受けました。尿素の入ったカプセルを飲んで、ウィダーインゼリーのパックのようなものに息を思い切り吐いて、二酸化炭素の量を調べるというものでしたが、非常簡単ですぐに結果がわかるのでオススメです。
なお冒頭に書いたヨーグルトなどではピロリ菌を完全に死滅させるにはいたらず、ある程度減少させるに過ぎないそうです。
